かつての関心を一つに繋げたe-book
北陸富山は、ある時から何故か私の脳裏にずっと引っ掛かっていた。
今、その理由を考えると、それは退職後の北海道の旅途中、飛行機の小窓から眺める能登半島とその付け根付近に広がる富山平野との不思議さと驚きからだ。それまでの飛行ルートは専ら太平洋側ばかりものばかりだった。
飛行機の小窓から見下ろす眺めは、海辺とその周辺ばかりに注目していたが、北陸では広範囲に見渡していた。日本海側にも広い都市があるという発見だった。そして、いつかは一度は列車の旅で、訪れてみたいと念願していた。
そして、その願いはコロナ禍前に金沢市までは実現したが、その先の富山市への旅は頓挫していた。早春の立山連峰の画像にはずっと心惹かれるものがあった。富山の屏風絵の残雪の残る立山連峰をいつかは、この目で見てみたいと願っていた。
そんななかで、これまたずっと私の心に引っかかっていた宮本輝の『田園発 港行き自転車』という本を紹介しているブログに遭遇した。
いつも訪れている読書家のブログを読んでみると、今日こそは読んでみようと決心した。
ただ、文庫本の小さな文字を読むのが、最近とみに視力落ち感じて苦痛なので、何か良い方法はないかと思ってたところ電子書籍をダウロードして、拡大表紙して読めば楽だと思いついた。それまでは本は矢張り紙媒体で読みたいというこだわりも、不思議に一瞬にして消え去った。
大きな画面で読みやすい文字サイズで早速読んでみると何とストレスフリーなことかと小躍りした。おまけに私の積年の興味の立山黒部の地形の描写もあることが解った。これなら中断していた新たな読書スタイルで開始できると思った。
やはり、歳を重ねても文明の利器をフル活用して、地図ソフトと並行して富山を詳しく調べてみることが出来たことが、今日の収穫だった。
老化しても愉しみが倍化しているではないかという思いが募ってきた。
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