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2019年12月18日

初ホノマラ悪戦苦闘記(その4・30キロから40キロ)

 ハワイの海を眺めて少しリフレッシュした復路のハイウェイも長い直線コースだけれども帰り道という気持ちがある分は、ほんの少しだけ気楽ではあった。別に記録に挑戦しているわけでは全くないのだから。完歩完走だけが目標だが、それでも一応希望もあるにはあった。

だから35キロ過ぎが限界だという感じも強くはなかった。数キロ毎の給水とアイシングを繰り返しながら、ひたすらゴールを目指して進むのみ。その途中で歩いているとタオルを落として拾った時に外人ランナーから声を掛けられた。

最初は全く分からなかったが、並んで歩いていると日本人かと言っているからジャパンと答える。彼は父親と参加しているようで名前は〇〇だ。君の名はと問われたから、ヒロだと言うと彼にはヒーローだと聞こえたらしく、驚いていた様子だった。

来週にはジャパンの大阪に行く予定だという。大阪はどんなところかと問われたから色んな美味しい食べ物があるとブロークン・イングリッシュで答えてしまった。楽しみにしている様子だった。

この会話がまたリフレッシュ効果となったか。私は、先行する妻に追着こうと走り始める元気が少し出たから不思議なものである。
単調に復路のハイウェイは、事前の予想に反して単調ではなかったのである。

そうして35キロ付近でハイウェイを出て左折して進んでいくとまたしても高級住宅地のカハラ地区にやって来た。ここでも色んな人から声援と水やお菓子のサポートをして頂いた。前は見ればなだらかな登り坂ではあるが、広くて綺麗な家並みを眺めながら難所をゆっくりと進んだ。

脚はもう疲れのピークを通り過ぎたせいか往路とは違って、痛みも強くは感じずに汗を拭き拭き前進することができた。
そうしてやっとダイヤモンドヘッドの山容が少し見えてくるとあと約3キロちょっとだ。急に少しだけまた頑張ろうという気になってきた。

さあ、持参の最後のエネルギージェルも飲んでダイヤモンドヘッドのだらだら上り坂を乗越えようと気になった。ゴールはもう近いのである。

 

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